相撲界には、親子二代で土俵を踏む力士がいます。その一人が、西ノ龍泰成(にしのりゅう たいせい)です。彼の父は、元幕内力士・常の山勝正。小柄ながらも気迫あふれる相撲で観客を沸かせた名力士でした。
「父の相撲はとにかく熱かった。自分もああいう相撲を取りたい」と西ノ龍は語ります。父の背中を追いかけるように土俵へ上がり、同じ関取の夢を追い続けています。
一方、父・常の山は現在、大阪・千日前でちゃんこ料理店「西乃龍」を営んでいます。現役時代に培った味と経験を生かし、多くの相撲ファンを魅了。土俵と厨房、それぞれの舞台で親子が繰り広げる熱い戦いに、目が離せません。
西の龍(力士)のプロフィール

項目 | 情報 |
現在の四股名 | 西ノ龍 龍太朗(にしのりゅう りゅうたろう) |
旧四股名 | 下村 龍太朗、西乃龍 龍太朗 |
本名 | 下村 龍太朗(しもむら りゅうたろう) |
生年月日 | 平成12年8月20日(24歳) |
所属部屋 | 境川部屋 |
現在の番付 | 東幕下四枚目 |
最高位 | 東幕下四枚目 |
初土俵 | 平成30年11月場所 |
生涯戦歴(勝-敗) | 143勝 – 116敗 |
2024年5月場所より、四股名を「西乃龍」から「西ノ龍」に改名しました。
この改名は、父であり元幕内力士の常の山と同じ種子島出身である第25代横綱・2代西ノ海にあやかり、父が考案したものです。
2024年7月場所では西幕下30枚目で6勝1敗と好成績を収めましたが、7番相撲で幕下付出初土俵の草野に対し、左フックのような張り手で失神させ、草野が救急搬送されるという出来事がありました。
🔸西ノ龍の強烈な張り手で失神した草野のその後は・・・

西ノ龍 (力士 )の父は?常の山 勝正
常の山


では常の山のプロフィールを見ていきましょう!
常の山 勝正(つねのやま かつまさ)Wiki風プロフィール


常の山 勝正(つねのやま かつまさ)
項目 | 情報 |
本名 | 下村 重和(しもむら しげかず)、一時期 橋本姓を使用 |
四股名 | 常の山 |
生年月日 | 1963年1月29日(62歳) 2025年4月時点 |
出身地 | 鹿児島県西之表市 |
職業 | 元大相撲力士、現在はちゃんこ料理店「西乃龍」経営 |
所属部屋 | 出羽海部屋 |
最高位 | 東前頭12枚目(1992年3月場所、同年7月場所) |
初土俵 | 1980年7月場所 |
引退 | 1993年3月場所 |
生涯戦歴 | 346勝340敗6休 |
幕内戦歴 | 29勝46敗(5場所) |
十両戦歴 | 106勝113敗6休(15場所) |
幕下戦歴 | 109勝94敗(29場所)、幕下優勝1回(1987年11月場所) |
得意手 | 右四つ、上手出し投げ |
主な出来事 | 先代常ノ山の娘と結婚、養子となり改名後に離婚。1992年11月場所で対戦相手にパンチ。引退時の断髪式を稽古土俵で希望。 |
西乃龍との関係 | 父 |
1963年1月29日、鹿児島県西之表市に生まれました。本名は下村重和(しもむら しげかず)。現役時代には橋本姓を名乗っていた時期もあります。四股名は「下村重和」からスタートし、「西の龍重和」「西乃龍泰是」と改名を重ね、最終的に「常の山勝正」となりました。
中学卒業後は福岡県内の電気会社に就職。その後、魚市場に転職しましたが、ここでの出会いが人生を大きく変えます。元前頭・福田山と出会い、その紹介で出羽海部屋へ入門。1980年7月場所に初土俵を踏みました。実は入門前に相撲経験はなかったものの、小柄ながらも俊敏な動きで着実に番付を上げていきます。
1988年3月場所、「西乃龍泰是」の四股名で新十両に昇進。しかし、1場所で幕下に陥落します。そこから再び這い上がり、1990年3月場所で十両に復帰。そして翌1991年1月場所から、当時の義父である初代常ノ山にちなんで「常の山勝正」に改名しました。
さらに同年3月場所では念願の新入幕を果たします。気迫あふれる取り口で観客を沸かせましたが、小兵のため幕内に定着することは叶いませんでした。
1992年7月場所を最後に幕内の土俵から遠ざかり、1993年1月場所中に負傷。番付を大きく落とし、西幕下15枚目で迎えた3月場所を最後に現役を引退しました。
西ノ龍の父|常の山 勝正の現役時代のエピソードは?
- 元前頭2・初代常ノ山の娘と結婚し、養子となる
義父の名前を継ぎ「常の山 勝正」と改名。
しかし、女性問題で離婚し、養子関係も解消された。
- 1992年11月場所でのパンチ騒動
立合いの張り手と下敷きにされたことに激怒し、相手の脇腹をパンチ。
日本相撲協会から厳重注意を受けた。
- 引退時の異例の断髪式
通常、国技館や部屋の大広間で行われるが、「稽古こそが力士の原点」として稽古土俵で行った。



初代常ノ山から父が2代目を襲名。こうなると、西ノ龍も将来は3代目「常ノ山」となる可能性もありますね!
西ノ龍の父|常の山 勝正は大人気ちゃんこ店を経営!


引退後は相撲協会には残らず、現在は大阪市中央区・千日前地区でちゃんこ料理店「西乃龍」を経営。力士時代の経験を生かした本格的なちゃんこ鍋を提供しています。店の暖簾をくぐれば、かつて土俵で闘った男の味と情熱が感じられるはずです。
店舗兼自宅で育った西ノ龍も幼少期から身近に大相撲があったようです。



「親方衆や多くの横綱も来店していました。皆さん体も大きく、すごい雰囲気で当時は怖かったです」
相撲経験を生かした店ということもあり、店内には現役時代の写真や相撲関連のアイテムが飾られ、相撲ファンの間では有名な店となっています。
- 店名:ちゃんこ料理「西乃龍」
- 営業時間:17:00〜23:00(LO22:00)
- 所在地:大阪府大阪市中央区千日前2-6-12
- メニュー:力士時代の経験を生かした本格的なちゃんこ鍋
西ノ龍 と父との関係性は?
父親が現役を引退した後も、その姿を映像などで見て育ち、自然と相撲の世界に憧れを抱いたのではないでしょうか。
西乃龍が三段目時代に、父親が十両時代まで名乗っていた「西乃龍」という四股名を受け継いだこと、そして2024年5月場所からの新しい四股名「西ノ龍」を父親が考案したという事実は、二人の間の強い繋がりを示唆しています。父親は息子のキャリアを積極的にサポートしており、その精神的な支柱となっていることが伺えます。
さらに、西乃龍が所属する境川部屋の師匠である13代境川(元小結・両国)が、父親・常の山と兄弟弟子であったという縁も、西乃龍がこの部屋を選ぶ上で影響した可能性があります。父親の相撲界における人間関係が、息子の進む道に間接的な影響を与えていると考えられます。
まとめ
元幕内力士・常の山 勝正は、現在ちゃんこ料理店を営みながら、息子・西ノ龍 龍太朗の相撲人生を支えてきました。父の現役時代の経験や相撲への情熱は、息子のキャリア形成に大きな影響を与えているのは間違いありません。
親子二代にわたる相撲の系譜を受け継ぎながら、西ノ龍がどこまで番付を上げていくのか、今後の活躍が楽しみですね!