大相撲ファンの間で「肥後光」という名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
なぜこの力士の名前がこれほど注目され、検索されるのか。その背景には、単なる成績の話では片づけられない、相撲界の現実と人間ドラマが隠されています。
37歳という年齢で序ノ口に在籍し続ける肥後光選手について詳しく調査したところ、そこには相撲への純粋な情熱と、逆境に立ち向かう一人の男性の姿が浮かび上がってきました。
いまあす本記事を読み終えた後、あなたは肥後光選手に対する見方が大きく変わっているかもしれません。
肥後光のwiki風プロフィール – 熊本が生んだ不屈の挑戦者
しこ名：緒方 → 菊瀬川 → 肥後光（ひごひかり）
本名：緒方 豪宣（おがた としのぶ）
生年月日：昭和63年1月27日
年齢：37歳（2025年7月現在）
身長：170.4 cm
体重：106.5 kg
出身地：熊本県菊池市
所属部屋：木瀬部屋
初土俵：平成15年（2003年）3月場所
最高位：序二段57枚目
得意技：突き・押し
木瀬部屋において長年序ノ口〜序二段で奮闘し、“木瀬部屋の床山代行？”ともいわれ、裏方としても貢献されています！
肥後光は弱い？やる気？病気？と検索されるのか – 数字の裏に隠された真実
特に注目されるのが、2022年後半から続いた長期連敗記録です。一時は34連敗という記録的な連敗を喫し、相撲メディアでは「名誉ある最弱力士」という表現で紹介されることもありました。
しかし、これらの数字だけで彼を判断するのは適切ではありません。専門メディアが指摘するように、「敗れることができるのは、挑戦したからです」という視点が重要なのです。
肥後光が髷を結ばない理由 – 知られざる事情とは？
相撲協会の規定では、基本的に力士は髷を結ぶことが求められています。しかし、髪の長さが足りない場合や、特別な事情がある場合には例外が認められることがあります。
肥後光選手の場合、過去に何らかの理由で髷を切ったことがあり、その後髪が伸びるまでの間、結わない状態で土俵に上がっていた時期があったと考えられています。
ことの真相は不明ですが、髷を結べないほど、髪を切るような事実があったことは確かなのではないでしょうか？
肥後光が2度の重大アクシデント – それでも立ち上がる不屈の精神
- 2023年九州場所のアクシデント
序ノ口の取組中に後頭部を打ち、動けなくなって担架で搬送されるという深刻な事故が発生しました。35歳という年齢での頭部外傷は、選手生命にも関わる重大な問題でした。
序ノ口最初の取組でアクシデントが起きた。西序ノ口17枚目の肥後光（35＝木瀬部屋）が若一輝（25＝放駒部屋）に一方的に押し出されると、後頭部から土俵下に落下。土俵下で倒れたまま動けなくなり、救急隊が駆けつける騒ぎとなった。
引用元：スポニチ 2023年11月24日
- 2024年3月場所での再アクシデント
復帰をかけた2024年3月場所でも、再び取組中に後頭部を打つという不運に見舞われました。2度目のアクシデントは、多くの関係者に深刻な懸念を抱かせました。
力士生活22年目を迎えた36歳のベテラン・肥後光（木瀬部屋）と和歌山・箕島高出身の実力者・新谷（18＝春日野部屋）が対戦。新谷が立ち合い一発突き放すと、肥後光は一気に土俵下まで吹っ飛ばされた。背中から倒れて後頭部を打ち、動けなくなった。
引用元：スポニチ 2024年3月12日
#大阪場所2024三日目 #前相撲#前相撲2日目Ｂ班
— Lulit (@OneLoveLulit) March 12, 2024
〈前相撲〉1／4
●肥後光ー荒谷◯
今場所から土俵下に控えている救護班
赤いジャケットだ pic.twitter.com/Kq09YW55lA
これらのアクシデント後、肥後光選手の相撲内容に変化が見られるようになりました。立ち合いで棒立ちになってしまうなど、明らかに以前とは異なる取り口になっていることが確認されています。
肥後光は奇跡の34連敗ストップ – 2025年5月場所の感動
この勝利は単なる一勝以上の意味を持ちました。34連敗という重いプレッシャーを跳ね除け、37歳という年齢で再び勝利の味を噛みしめた瞬間は、多くの相撲ファンの心を打ちました。
この勝利後の肥後光選手の表情は、長い間見ることのできなかった安堵と喜びに満ちていたということです。
肥後光さん２年半ぶりの白星で連敗を「34」で止めたんだ😳
— ミント (@mint_0810) May 12, 2025
歴史的瞬間を📺で観れた🙌
休場や番付外を挟んだ連敗でも連敗記録になるの個人的にはしっくりこない。
— こまっちゃん (@komatchandesu) May 12, 2025
肥後光が２年半ぶり白星、連敗は「34」でストップ 37歳の序ノ口力士 https://t.co/McyiSt7l7L
肥後光と最弱力士論争の中心人物 – 服部桜との比較
相撲界の「最弱力士」論争において、肥後光選手は必ず言及される存在です。かつて話題となった服部桜（後の勝南桜）選手の3勝238敗という記録と比較されることもあります。
しかし、専門家の間では「最弱」という表現よりも「継続する意志の強さ」に注目する傾向があります。22年間という長期間にわたって現役を続けることは、それ自体が一つの偉業だと考えられているのです。
九州場所７日目、肥後光が安定の連敗、これで２５連敗となりワースト８位タイの記録。 pic.twitter.com/pqIPZOPKab
— こまっちゃん (@komatchandesu) November 18, 2023
肥後光vs服部桜の貴重な一戦の動画はこちら🔽
#七月場所全力応援
— Lulit (@OneLoveLulit) July 29, 2020
押し出して肥後光！初日良かった！
服部桜！最後の一番こそ全力でいけ pic.twitter.com/p7uyqKjxTk
同じく、「弱い」と検索される「森麗」の記事もチェックして下さいね🔽
肥後光が37歳で続ける理由 – モチベーションの源泉
多くの人が疑問に思うのが「なぜ37歳になっても相撲を続けるのか」ということです。この問いに対する明確な答えは本人からは語られていませんが、以下のようなことが推測されます。
1. 相撲への純粋な愛情
幼少期から相撲に親しみ、22年間という長期間を相撲に捧げてきた肥後光にとって、相撲は単なる競技を超えた人生そのものなのです。
2. 部屋での役割
木瀬部屋において、長年の経験を積んだ先輩力士としての役割があります。若い力士の指導や精神的な支えとしての存在価値があるのです。
3. 完全燃焼への願い
アクシデントによって本来の相撲が取れなくなった今、せめて納得のいく形で土俵を去りたいという思いがあるのかもしれません。
まとめ – 肥後光という生き方
肥後光を「弱い力士」という単純な言葉で片づけることは、彼の22年間という長い相撲人生を正しく評価することにはなりません。確かに勝敗の数字は厳しいものがありますが、その継続する意志の強さと、どんな逆境にも屈しない精神力は、多くの人に感動と勇気を与え続けています。
相撲というスポーツの本質は、ただ勝つことだけではなく、日々鍛錬を重ね、土俵で全力を尽くすことにあります。その意味で、肥後光選手は真の力士と呼ぶにふさわしい存在なのです。
37歳になっても土俵に立ち続ける肥後光選手の姿は、現代社会に生きる私たちに「諦めないことの価値」を教えてくれる貴重な存在です。これからも、彼の相撲人生に注目し、温かく見守っていきたいと思います。